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特集

「スタジオそら式 おうち療育メソッド」を家庭で効果的に活用するポイント

2023.02.20
  • 完成!そらの本
  • 活用ポイント①お子さんにあったプログラムを選ぼう!
  • 活用ポイント②いろんなパートにチャレンジしよう!
  • 活用ポイント③家族みんなで!
  • まとめ

完成!そらの本!

2022年7月で、スタジオそらは児童福祉法に基づく児童発達支援・放課後デイサービスの運営を開始し、10周年を迎えました。この10年間でたくさんのお子さんに通所いただくことで、お子さんたちの成長を目の当たりするとともに、たくさんの保護者の方から励みになるお言葉をいただいてまいりました。スタジオそらが10年に渡って療育を提供することができたのも、ひとえにお子さんとご家族様の支えによるものであると思います。

 

このたび、10年に渡ってスタジオそらが蓄積してきた療育のメソッドを、スタジオの中だけで取り組むのではなく、ご家庭でも取り組んでいただくことで、より療育の効果が高まると考え、プログラムとしてまとめた書籍を発売することができました。ぜひお子様と一緒にご覧いただき、興味のあるプログラムがありましたら、ご家族で試してみてください。スタジオそらをご利用の方におかれましては、感想など、通所の際にスタッフへお伝えいただけますと嬉しく思います。

 

活用ポイント①お子さんにあったプログラムを選ぼう!

この本にて紹介されているプログラムはいずれも、スタジオそらで実際に行っている療育のプログラムを、ご家庭で実践できるようにアレンジしたものとなっています。もし、現在スタジオそらをご利用のご家族の場合には、そらにいらっしゃった際に、どのプログラムに取り組むことがお子さんの成長につながりやすいか、ぜひ、スタッフと相談してみてください。スタジオで取り組んでいるプログラムとご家庭で取り組むプログラムがマッチすることで、療育効果が高まることが期待できます。

 

スタジオそらをご利用ではないご家族でも、もちろん本書によってお子さんの成長を促すことが可能です。どのプログラムからスタートしたらいいのか迷われた場合には、お子さんと一緒にページをめくりながら、お子さんが「やってみたい!」と選ばれたものからチャレンジすることがおすすめです。必ずしも、最初のプログラムから順番に実施する必要はありません。その上で、お子さんが簡単にできるプログラムばかり実施することは、楽しさや自信をつけることが目的の場合にはOKですが、いわゆる成長という意味では物足りないかもしれません。逆に、できないこと、難しい課題ばかりだと、やる気もなくなりがちになってしまいます。

 

ここで重要なのはバランスで、できるプログラムと難しい(とはいえ、ちょっと頑張ればできる)プログラムの両方に取り組むことが理想的です。具体的には、最初にお子さんの選んだ、自信やモチベーションを高めるようなプログラムを実施します。次に、保護者の方が選んだ、ちょっと頑張ってほしい、もしかしたらできないかもしれないプログラムを実施し、最後にまたお子さんの選んだプログラムを実施することで「できた!」「楽しかった!」で終えられると良いでしょう。もし、「できると思っていたのにできなかった」という場合には、本書の「できた!のためのポイント」を参考に、難易度を調整いただくと良いでしょう。

 

活用ポイント②いろんなパートにチャレンジしよう!

本書は大きく、体を動かす運動のパート、言葉や認知、対人関係に関するパート、生活に必要な身辺自立のパートの3つで構成されています。いずれもお子さんの成長に欠かせない、重要な意味合いを持つプログラムとなっています。このときに、どれか1つのパートだけを重点的に実施する、というよりも、各パートから1つずつバランスよく実施することがおすすめです。

 

また、1つのプログラムをできるまで何度もやり続ける必要はありません。うまくいかなかったり、お子さんの苦手意識があったりする場合には、違うプログラムに取り組むこともOKです。また、継続的に取り組むことが大事ですので、1日に詰め込みすぎず、「ちょっとの時間を毎日確保する」ことの方が効果的と言えるでしょう。歯磨きの前の5分間、など、日常のスケジュールに組み込むことで、お子さんも習慣化しやすくなると期待できます。

 

活用ポイント③家族みんなで!

たくさんの写真とイラストで構成されているところも、本書の魅力と言えるでしょう。保護者の方だけではなく、ぜひお子さん自身にも、手にとって眺めていただきたいと思います。また、お母さんだけ、お父さんだけが本書を読んでプログラムにチャレンジする、というのではなく、ぜひお子さんにかかわる方みんなで、プログラムの目的やポイントについて共有いただけると、プログラムの効果も高まることが期待できます。各プログラムは見開きになっていますので、今取り組もうとしているところだけでもご家族に見ていただいて、同じイメージを持ってチャレンジいただけると良いでしょう。

 

可能であれば、お子さんの通われている幼稚園や保育園、小学校等の先生とも、プログラムをご紹介いただくことによって、声掛けの仕方やお子さんへのサポートの仕方を共有することも可能になるでしょう。お子さんにかかわる、できる限り多くの方々が、同じような成長した姿を想像して取り組むことが理想的です。

 

まとめ

ここでは、2023年2月20日に発売された「スタジオそら式 おうち療育メソッド①」を家庭で効果的に活用するポイントについて、3つを取り上げて紹介しました。プログラムで使用している教材の一部は、表紙カバーの折り返し部分のQRコードからダウンロードが可能です。お子さんが気に入ったプログラムや、以前はできなかったけれども再チャレンジしたいプログラムなど、気軽にダウンロードして活用することができる点も魅力と言えるでしょう。

 

本書はAmazonなどでもご購入いただけます。ご友人や保育園・幼稚園などへご紹介いただける場合には「そら式 おうち療育」で検索いただくようお勧めいただけると幸いです。また、2023年夏には2冊目、「構造化編」が発売予定です。こちらもご期待ください。

 

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小関俊祐/発達障害療育研究所アドバイザー

桜美林大学心理・教育学系准教授。 日本認知・行動療法学会公認心理師対策委員及び倫理委員、一般社団法人公認心理師の会運営委員及び教育・特別支援部会長、日本ストレスマネジメント学会常任理事・事務局長を務める。 2019年より発達障害療育研究所・スタジオそら顧問として活動。

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