スタジオそら祐天寺スタッフの発達支援療育への想い
2023.01.10「子どもたちのために。以上。」を理念に掲げ、日々子どもたちのことを考え、寄り添いながら発達支援療育を行うスタジオそら。今回はスタジオそら祐天寺で発達支援療育を行うスタッフに、療育に対する想いを聞きました。
スタジオそら祐天寺は「その子らしさ」を大切にした療育を目指し、日々子どもたちと向き合っています。
はじめは緊張気味の子どもたちも療育士と一緒にたくさん身体を動かし、汗をかきながら遊ぶうちに、少しずつ、時には爆発的に、笑ったり泣いたり怒ったりと色々な感情を出してくれます。
そのような気持ちを受け止め、寄り添いながら対話を重ねていくことで、子どもたちにスタジオそらが安心・安全な場所であることを伝えていきたいと思っています。
スタジオそらでお子さんが「その子らしく」安心して過ごすことができているな、と感じたエピソードをいくつかご紹介いたします。
かわいいものが大好きな男の子の鬼ごっこ・スペシャルバージョン!
鬼ごっこで、逃げることがとても上手な5歳のAくん。ところが鬼になると「やりたくない…」「眠い…」と、表情が曇ってしまいます。
「ぼくは、かわいいものが好きなんだ!」と、よくお話ししてくれるAくんにとって、どうやら【鬼=怖いもの】という認識が強いようです。
ならば…と、Aくんの大好きなポケモンバージョンに。
「ピカチュウごっこやらない?」と、提案してみると「やりたい!」と、満面の笑みのAくん。タッチされたら、ピカチュウになりきって相手を追いかけます。
最後にピカチュウだったら負けのルールですが、負けてもピカチュウになれているので笑顔で終わることができました。
これで鬼ごっこのルールもバッチリです!
痛いの痛いのとんでいった!
通い始めて約半年、4歳のBくんは、笑顔が素敵で穏やかな男の子。
とても繊細で、自信がない活動や少しでも失敗してしまうと「できない・・」としくしく涙を流してしまうこともしばしば。
学校体育プログラムの鉄棒に挑戦していたときのこと
今まではツバメまでしかできなかったBくん。この日はお友達の頑張る姿に触発されて、前回りまで挑戦するぞ!とやる気満々!!
自分の番だ!と、張り切って前に出てきたところ勢い余って鉄棒にコツンと額をぶつけてしまいました。
そのことにショックを受け、しょんぼりと俯き固まってしまったBくん。目にはうっすら涙を浮かべていました。
そこで療育士が「痛いの痛いの先生に飛んでいけ~」と言いながら、Bくんの額をなでて痛みを受け取り「いたたた・・」と、大げさに痛がる真似をすると、笑顔が戻ってきました。
そして、「じゃあ、ぼくが先生の痛いの治してあげる!」と、療育士の額に触れ「先生の痛いの痛いの、遠いお空へ飛んでいけー!!」と元気いっぱいに飛び跳ねながらおまじないをしてくれました。
先生を思いやる気持ちで、自分の悲しい気持ちまでお空へ飛ばすことができたようです。
優しいBくんにとっては、とても効果的な気持ちの切り替えとなりました。
そらは、おさるのジョージの世界
未就学の頃から通っている小学6年生の男の子Cくん。
高学年になってからの成長が目覚ましく、最近ではユーモアたっぷりに活動に取り組んでくれています。できることもどんどん増えて、お友達との関わりもとても上手になってきました。
小集団では年下のお子さんと一緒になることが多いため、Cくんはそらの活動を楽しめているかな?と気になっていたところ、保護者の方からこんなお話しを伺いました。
「Cは、そらへ来ることを楽しみにしているんです。」
この言葉だけでも私たちにとっては、嬉しい限りですが、続きがありました。
「そらは、まるでおさるのジョージの世界みたいだ。ジョージはサルだけど、色々なことに挑戦している。そらには僕を攻撃してくる人がいないから、ぼくもそらでは、何でも挑戦できる。優しい世界なんだ。」とCくんがお話しされていたそうです。
そらがCくんにとって安心して自分を表出できる場所になっていたこと、そして何より人の優しさを受け取れる優しい子に成長していることを知り、話を聞いていたスタッフは涙が出そうになりました。
成長と共に訪れる新たな壁にも、ジョージの世界のようにユーモアたっぷりにCくんと一緒に乗り越えていけたらと思います。
幼稚園や学校では自分の思っていることを伝えることが難しい子も、そらでは安心してやりたい遊びを伝えることができる・嫌なことは嫌だとはっきり主張できる、そんな場所になれるよう常に心がけています。
一人ひとりがその子らしさを存分に発揮できるように、今日も全力でサポートしていきます!!