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特集
アファンの森でC.W.ニコルと発達障害児の研究ツアー

アファンの森ツアー2018開催レポート①「あおぞら療育×自然活動体験の研究」

2018.11.02

 スタジオそらとC.W.ニコル・アファンの森財団では、森などの自然が子どもの成長に大切な役割を果たしていると考え、あおぞら療育(自然活動体験)プログラムの研究・開発に取り組んでいます。その研究の一環で、アファンの森での自然活動体験を行うツアーを会員向けに開催しました。

命あふれる豊かな森に入ると心と身体を最適化してくれる

 アファンの森とは、C.W.ニコルさんが荒廃した森を買取り、30年以上の歳月をかけて、いろんな動植物たちが暮らせる本来の森に再生させた森です。

 

 森にあふれている樹木や草花の香り、広がる景色、優しく移りゆく色彩は、五感の働きを活発にし、リラックス効果など自律神経の正常化に繋がると考えられています。心拍変動HF成分の測定によるリラックス効果検証では森林セラピーを行ったあとに高い数値が出たという報告もあります。(2017.9 アファンの森財団)

発達障害児のための自然活動体験の研究

 自然の中でのびのびとした活動を行う「あおぞら療育」をするスタジオそらと、豊かな森の中で精神的な不安やストレスを抱える子どもの心に寄り添う活動「5センスプロジェクト」を行うアファンの森財団。活動や考え方にたくさんの共通点があり、発達障害児のための自然活動体験の研究を2日間に渡って共同で行いました。

 

 1日目はスタジオそら・アファンの森財団のスタッフ同士で共同研修・意見交換会。スタジオそらスタッフは森林で活動する子どもたちの様子や変化、実際に森に入って子どもたちの活動のバリエーションや危険箇所を学びました。スタジオそらからは発達障害児と療育、てんかんや怪我などのトラブル予防と対策について研修を行いました。

 

アファンの森「5センスプロジェクト」ではプログラムはあえて設定せず、子どもの興味関心に最大限寄り添い心地よい開放感のある活動をしたいとアファンの森財団の方はおっしゃいます。木登り、アートセラピー、工作、笹舟、キノコ採集、昆虫採集、バードウォッチング・・・子どもがやってみたい活動をサポートしてプログラム展開をされています。

 

対してスタジオそらでの「あおぞら療育」では、怪我や誤学習による日常生活でのトラブルを避けることと、見通しをもち安心して過ごせるように、プログラムやルールを予め準備します。それぞれの子どもに合った方法で興味をプログラムに向けて療育を行います。

 

 相反する意見は双方の良い刺激となり、取り入れるのに勇気は必要だが、不可欠なものであるという学びになりました。今回のツアーでは必要最低限(怪我・事故防止)のルール設定を行うがプログラムの設定は行わず、森の中での子どもたちの様子や反応を見て子どもの興味や関心から活動を展開することとしました。また、子ども1人に対しスタジオそらの発達支援療育士が1人担当としてつくことで、子どもの課題・目標の把握、それぞれに合った支援を行いました。

 

(この記事は、アファンの森ツアー2018開催レポート②「大自然であそぼう!ツアー開催の様子」に続きます。)

スタジオそら事務局

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