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食事をとる赤ちゃん

子どもを取り巻く「食の問題」

2017.03.10

発達療育研究所では、療育の知見やテクノロジーだけでなく、
それを取りまく社会環境や生活情報を収集しています。
結果、現代の子どもたちの健康や、食についての取り組みも
研究・調査を始めました。
その一環として、フランスの環境政策やオーガニック事情をご報告します。

今回は、多くの方々が関心を持っている食の分野、その中でも近年、先進的と注視されるフランスのオーガニック事情についてお伝えします。

フランスではここ数年でオーガニックが大きく拡大しています。
現在、全農家の10%(日本は0.4%)がオーガニックに切り替え、
食品全体の3〜4%がオーガニック認定を受けています。
フランスのオーガニックを推進する公的機関“アジェンス・ビオ”の
フローレント理事長に直接お話を聞いたところ、
家族の健康、環境保護、アニマル・ウェルフェア(動物福祉)などが
フランス国民がオーガニック食品を選ぶ理由と教えてくれました。

近年は、オーガニック専門スーパーマーケットの開店ラッシュが続き、
現在フランス全土に2700店舗まで増加しているそうです。
日本ではコンビニエンストア第4位のミニストップが約2200店舗と考えると、
その数には驚かされます。

また、環境大臣補佐官のフィリップさんにフランスの環境政策、
特に農薬に関する施策についてお話を聞く機会がありました。
フランスでは、憲法に立脚した予防の原則から、
施策として、生態系に影響を与える恐れのある農薬の使用を
減らしていくべきものとして考えているそうです。

それを実現するために、10年間で農薬の使用量を半減するための
プロジェクト立案を進めているとのこと。
既に、街路樹などの整備に農薬を使用することが法律で禁止されているそうです。
これらの活動は、セゴレーヌ・ロワイヤル環境大臣のもと進められています。
彼女は4人の子どもを空てる母親でもあり、子どもたちの未来に向けて
環境保全を推進しようという並々ならぬ思いが感じられました。

発達障害療育研究所

スタジオそらに所属する言語学博士、言語聴覚士、臨床心理士など、様々な分野の専門家が集まる研究所です。発達障害を中心に、関連の情報を分かりやすく解説します。

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