お問い合わせ 入会案内
特集
東ちづるさん

東ちづるさん、全社員集会にてスピーチ 「エンタメで【まぜこぜの社会】をめざす!」

2024.02.12

 アース・キッズ株式会社の全社員集会に、俳優・タレントの東ちづるさんをゲストとしてお招きしました。東ちづるさんは長年に渡り福祉の分野で社会的 なボランティア活動を続け、現在は一般社団法人Get in touch 代表を務めていらっしゃいます。スピーチでは【エンタメで「まぜこぜの社会」をめざす】をテーマに心に響くメッセージをいただきました。

共に生きている「まぜこぜの社会」を可視化する活動

 冒頭より、「これまで一人であれば迷惑をかけないと考えて活動してきたけれども、それは間違いでした。迷惑をかけあう、それをお互いに許し合うっていうことも多様性の社会。」と述べられ、東さんから、これまでのご自身の歩みを振り返り、多様性社会が重要であることを悟ったことからスピーチは始まりました。

 「2011年3月11日、東日本大震災。当時、被災地の避難所が日本の縮図であったのです。まさに多様性社会。多様な困りごとを抱えているマイノリティの人達がたくさん存在していること、メディアでは表面化しないデリケートなことがとても重要であることを知りました。助け合うためには、私一人という単独ではなく、共に生きているということを可視化、体現化する活動にシフトしようと思い、団体を立ち上げた。繋がろうという意味から、Get in touch と名付けました。」と、一般社団法人Get in touchを立ち上げた経緯を語っていただきました。その理念は、「『まぜこぜの社会』とした。ワクワクするようなアートや音楽、映像、舞台などのエンタメで活動をすることにした。」と、団体で大切にする思いを教えていただきました。

 今回のスピーチの中で、「マイノリティは、少数であるが故に、誤解があったりして、偏見、差別がある。 人権的に尊重されていない。社会が不安に陥った時、生きづらさを感じている人たちがより追い詰められてしまう現実があり、たまらなく辛かった。なので、団体を作ろうと。」と自身の胸の内を明かしていただきました。Get in touch のメンバーの多くは、クリエイターや教育関係者で、企業や団体、省庁、個人や専門家などのあらゆる対象がつながることを目指して、多様な活動をしていらっしゃいます。また、これまでに国連が定めた「世界自閉症啓発デー」 の取組みも推進してこられました。実は 7 年前の実行委員会の会議には当社の社員も出席しており、既に東さんとのつながりが存在していたというご縁もありました。

欲しいのは施しではなく対等なチャンス

 東さんからは、「タブー視されている様々な社会現象も、努力によって社会は変わると実感しています。」と社会を変えていくための地道な活動を展開してきた貴重なお話を聞かせていただきました。また、東京2020オリパラの公式映像もGet in touchが関係機関と協力し、多くのマイノリティのプロパフォーマーやアーティストと協働して制作したことを教えていただきました。出演の機会が少ない現実、「日本の業界では出るチャンスがない。欲しいのは施しではなく、チャンス。対等なチャンス。」との言葉は心に響きました。そして、この制作には様々なドラマがあり、関わったスタッフの方々も価値観が変化していったというお話も印象的でした。この動画の名称は「MAZEKOZE アイランドツアー」、現在も YouTubeで視聴できますので、皆様もぜひご覧ください。

 さらに、私たちのスタジオがある渋谷区と世田谷区との協働事業にも取組んでいらっしゃいます。最近の事例として、世田谷区との「ハッタツ凸凹あるある」というネットCM制作、生きづらい人たちの居場所となっている世田谷区の「みつけばハウス」でのワークショップ等の取組みをご紹介していただきました。

 東さんからは、多様性を受け入れ、相互理解と支援を通じて、マイノリティの方々が生きやすい社会を築くことの重要性を改めて学びました。エンタメを通じて、楽しく、魅力的に伝える活動を展開しているところが、まさに東さんらしい取組みだと感じました。東さんのスピーチを聞いた社員からは、「障がいのある方とそうでない方たちとの関わりを最前線で体験してきた想いが感じられてとても感動しました。」、「理念や思想、障害を取り巻く社会的な問題など共感を得ることができた。」、「パラリンピックのスタッフのお話が印象的でした。 世の中の認識と私たちにできることを考える機会になりました。」といった共感のコメントが多数寄せられました。

私たちも「子どもたちのために。以上。」の理念のもと“まぜこぜの社会”を目指します

 子どもたち一人一人の個性を大切にし、多くの支援者とつながり、それらを育むことで、インクルーシブ社会、 すなわち「まぜこぜの社会」につながっていくと考えます。東さんのスピーチから、私たちはスタジオそらの日々の活動が持つ社会的意義を再確認することができ、また発達支援療育の現場で奮闘している社員に元気と勇気を与えていただきました。私たちは引き続き、「子どもたちのために。以上。」を理念として努力し、日々の活動を通じて、社会を変えることができるよう、多様なつながりを大切にしながら歩んで参ります。 東さんからは、スピーチの最後に「皆さんと出会うチャンスを作っていただいて、ありがたい。私たちは絶対に繋がった方がいい。浅く広くゆるくつながりながら、一緒に何かしましょう。」との心温まるメッセージをいただきました。東ちづるさん、ありがとうございました。

東ちづるさんスピーチ

<東ちづるさんプロフィール>
会社員生活を経て芸能界へ。ドラマや映画、コメンテーター、司会、講演、出版など幅広く活躍。骨髄バンクやドイ ツ平和村、障がい者アート等のボランティアを 30 年以上継続。2012 年アートや音楽、映像、舞台等のエンタメ を通じて、誰も排除しない“まぜこぜの社会”をめざす一般社団法人「Get in touch」を設立。東京 2020 オリ パラ公式映像「MAZEKOZE アイランドツアー」の企画・構成・衣装デザイン等、総指揮を担当。2023 年 「TEDxKyoto」スピーカー登壇。妖怪を描き解説した「妖怪魔混(まぜまぜ)大百科」を出版。母娘で受けたカウ ンセリングの実録と共に綴った『〈私〉はなぜカウンセリングを受けたのか~「いい人、やめた!」母と娘の挑戦』 や、いのち・人生等を考えるメッセージ満載のエッセイ「らいふ」など著書多数。2023 年 WOMAN’s VALUE AWARD 個人部門 個人賞受賞 他受賞多数。

<スピーチに関連するリンク集>
一般社団法人Get in touch 
東京2020オリパラ「MAZEKOZE アイランドツアー」 
世田谷区「ハッタツ凸凹あるある」ネットCM

スタジオそら事務局

スタジオそらの事務局です。スタジオそらからのお知らせや、旬なニュース、子育てに役立つ情報などワクワクする情報をお届けします。

著者について見る >