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発達凸凹なボクの世界─感覚過敏を探検する─

ご紹介/NPO法人ぷるすあるは・絵本で病気や障害の家族と子ども応援!

2018.08.13

(この記事は、外部団体・企業で行われる取り組みのご紹介となります。内容の詳細についてのお問合せは、下部に記載する団体・企業へご連絡ください。)

 

NPO法人ぷるすあるはでは、精神障害や心の不調、発達障害を抱えた家庭や、様々な事情の中で頑張っている子どもたちを、絵本やウェブサイトなどの情報コンテンツを通して応援されています。

 

今回はそのぷるすあるはで作成されている絵本や、活動をご紹介します。

(絵本:ゆまに書房、著:プルスアルハ)

 

家族の心の病気を伝える絵本

保護者・家族の不調・障害。子どもへどう伝えますか?

保護者・家族が精神障害や心の不調、発達障害などの当事者の場合、子どもにどのように伝えればいいのか・・・。当事者はもちろん、教育や保育現場でもどのような対応をすべきか様々な葛藤があるのではないかと思います。

 

病気・障害のある保護者の子ども(既成人)34名に行ったインタビュー調査でも、65.8%の人が病気や障害について何も説明を受けていないとされています。(HP,土田,2014)

 

プルスアルハ(NPO法人ぷるすあるはの著作ユニット名)ではそのような家庭の親と子どもを応援するプロジェクトとしてオリジナル絵本の作成を行っています。

 

絵本を通じて届けたいことは子どもへの安心です。病気・障害、心の不調によって現れる行動や発言も、その原因を知らない子どもは「僕のせいかもしれない」と不安になってしまうことがあります。

 

「スカイ(主人公)のせいじゃないんだよ」「お母さん(うつ病当事者)はスカイのこととっても大スキなんだよ」「いつだって心配なことはお父さんに話をしたらいいんだよ」…

絵本には主人公スカイがうつ病の母親との生活で感じる不安を、父親がしっかりと状況を説明することで安心させる様子が描かれています。(ゆまに書房,プルスアルハ,ぼくのせいかも・・・お母さんがうつ病になったの,2012)

 

絵本は2部構成になっており、後半は子どもに病気を伝えるときのポイントや、困ったときの相談先をまとめています。

 

子どもも家族もみんなで病気をサポートするためのヒントが盛りだくさんの1冊となっています。

子どもの気持ちを知る絵本

家族の心の病気を伝える絵本と同様に、子どもの気持ちを知る絵本も2部構成で作られています。不登校の子どもの気持ち、家庭内不和の子どもの気持ち、そして感覚過敏の子どもの気持ち・・・絵本は子どもの友人に読んでもらうことでより理解してもらいやすくなります。後半には大人向けの解説が掲載されており、接し方や配慮・サポートの仕方、気をつけるポイントなどがまとまっています。

 

自分で自分を責めてしまっている感情に対して、ひとりじゃないよという共感と、ホッと安心できるヒントが散りばめられており、当事者である子どもが読むことも想定されています。

 

絵本を必要としている方へ届けたい!

プルスアルハの絵本は全国の図書館・学校の保健室や教育・福祉施設など、たくさんの子どもたちに手にとってもらうことで安心を届けたいと考えているそうです。すでにNPO法人ぷるすあるはでは、これらの絵本を各学校などへ約400冊届けているそうです。

 

みなさんの身近な場所にはありますか?もし身近になくて設置してほしいという場所があれば、以下の方法で実現するかもしれません。

 

①NPO法人ぷるすあるはに寄付をして届ける
絵本の種類や届け先はお任せすることも、指定することもできるそうです。
 
②自分で絵本を購入して届ける
一緒にお渡しする「献本カバレターやチラシ」をもらえるそうです。

ぷるすあるはのHPより、お問い合わせいただければ、折り返し連絡しますとのこと。

図書館に蔵書リクエストしたり、学校へこんな絵本があります…と伝えてみるのもひとつの方法かもしれません。

子どもの感覚過敏を伝える工夫

絵本で啓蒙活動をされることと同時に、当事者が安心して生活ができる支援グッズの製作もされています。感覚過敏の当事者が、どのようなことを刺激に感じてしまうのかを周りにスムーズに提示できる感覚過敏パスケースを製作されました。(2018年8月発売予定)

 

感覚過敏の子どもは周りの理解と協力が欠かせません。過敏に感じてしまうもの(音・ニオイなど)や、とってしまう行動(立ち歩く・声を出すなど)をパスケースに入れ、鞄につけることで周囲にアピールすることができます。

 

言わずとも周りからの協力を得ることができる社会までもう少し時間はかかりそうですが、まずは自身の周りに「自分にはこんな特徴があります」と知ってもらうことで生活しやすくなります。ぜひ挑戦してみてくださいね。

 

NPO法人ぷるすあるは

精神障害や心の不調、発達障害を抱えた家庭や、様々な事情の中で頑張っている子どもたちを、絵本やウェブサイトなどの情報コンテンツを通して応援するべく2015年に発足。オリジナル絵本は代表で医師の北野陽子と精神科の看護師・細尾ちあきのユニット「プルスアルハ」で行っています。

NPO法人ぷるすあるはのHPはこちら https://pulusualuha.or.jp

情報サイトはこちら https://kidsinfost.net

感覚過敏パスケース、「プルスアルハ」絵本など商品の一覧はこちら https://kidsinfost.net/shop/

 

引用文献・参考文献

精神障がいを抱える親と暮らす子どもたちに必要な支援とは/土田幸子 https://synodos.jp/welfare/9801/2

ゆまに書房,プルスアルハ(2012)ぼくのせいかも・・・お母さんがうつ病になったの

スタジオそら事務局

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