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発達障害で生まれてくれてありがとう

子どものありのままを、抱きしめよう。ーーADHD児をシングルマザーで東大に入れた先輩ママが綴るエッセイ本「発達障害で生まれてくれてありがとう」

2020.09.14

 先日スタジオそらにご通所されているお子さまの保護者の方から「ぜひ紹介したい書籍がある」と連絡をいただきました。

 

「発達障害で生まれてくれてありがとう シングルマザーがわが子を東大に入れるまで」というタイトルの書籍でした。

 

ーーー子育てや進路・・・、悩んでいるお母さま方が勇気と希望と元気がわくような本です。発達障害があるお子さんをお持ちの保護者の方にぜひ読んでもらいたい・・・。子育てに悩みを抱えたお母さま方に、明日、子どもを見て笑顔になってもらえるように、ぜひ紹介してくださいませんか。(保護者さまより)

 

 いただいた書籍には、著者・菊地ユキさんがお子さん大夢くんを出産してから今に至るまでの、子育てに奮闘した体験談が記されていました。

 

わが子の“育てにくさ”に悩み・苦しみ、発達障害と診断を受けてからの心境の移り変わり、周囲への理解を得るまでの道のりと、大夢くんの特性と試行錯誤して向き合ってきた体験記。そして大夢くんの行動にクスっと笑えるシーンに「あるある(笑)」と感じることができる内容になっていました。

 

ほとんど眠らない赤ちゃん時代

大夢はほとんど眠らない赤ちゃんでした。

もしかしたら、こういう新生児は多いのかもしれませんが、長くても2時間ほどで目を覚ましては泣きます。それも、私が抱っこやおんぶをしていないとダメで、やっと寝付いたとおもってベビーベッドに横にすると、その途端に「ぎゃー!」っと大声で泣き始めるのです。(書籍より抜粋)

 

グニャグニャ、ヌメヌメのわが子へ「ADHD疑い」

 大夢が保育園に通っていたころの、わが家のお出かけの定番は、映画鑑賞でした。

でもこれが難題でした。

~中略~

 列に私たちも一緒に並ぶと・・・、もう、大夢はじっと立っていられなくなるんです。あっという間に「アァーアァー」と奇声を発し出し、すぐさま地べたにゴロゴロと横になって、まるで軟体動物のようにグニャグニャ、ヌメヌメし始めるんです。

~中略~

 映画だけではありません。ショッピングモールなど人が多いところに連れて行くと、必ずと言っていいほど、大夢はその状態になっていました。(書籍より抜粋)

 

 保育園ではお友だちとのトラブルが絶えず、小学校では頻繁に呼び出され注意を受けていたそうです。

 

 そして、授業中立ち上がって関係ないことを話しだしたかと思うと、床にゴロゴロと寝転んだりしていた大夢くん。

担任の先生から指導方法についての相談があったそうです。

 

「それがね、大夢くんには悪気が全くないようなんです。授業の邪魔をしようとか、お友だちに意地悪しようという気持ちで、そういうことをしているなら、私も厳しく指導しようと思うんですが、そうじゃないから・・・。私も、クラスの子たちも困ってしまって・・・。」(書籍より抜粋)

 

 そのような指摘があったことを、かかりつけの小児科の先生に相談。そして紹介を受けた病院で「ADHDの疑いあり」という診断を受けます。

 

周囲への理解の働きかけ

 菊地さんはADHDの疑いありと診断を受けてから、参考書などを読み子育てに試行錯誤されます。参考書の手法を試し、大夢くんに合ったものを積極的に吸収。もちろん参考書にかかれた全てのものが大夢くんに合う方法ではないことから、それまで以上に大夢くんのことをしっかり見るようになります。

 

そして学校生活では、大夢くんの特性の理解をしてもらえるよう働きかけ、みんなが有意義に過ごせるように、何度も相談し実践をしていきます。

 

パニックになりそうな行事があれば、“前日に遠足と同じルートを一緒に歩く”などの予行演習なんかもしたそうです。

 

落ち着いた大夢。そして「お母さん、これは大成功例ですよ!」

 当時大夢くんはモヤモヤが高まると先生に告げ、図書コーナーで過ごすこともしばしばありました。授業はきちんと出られていたわけではありませんが、教科書を読破し記憶していたことで、成績は「普通」くらい。

 

菊地さんの愛情あふれる試行錯誤の中で、大夢くんは自分のペースで大好きな本に触れる機会を多く持ちます。

 

 中学に入学する際、菊地さんは学校へ事前の相談を行います。大夢くんの特性、パニックになるタイミングや、パニックになったときの落ち付き方など、具体的に伝えました。

そして大夢くんの成績は年を追うごとに右肩上がり。

 

3年生のとき、私は1年ぶりに彼の担任として再会したのですが、とても表情が柔らかくなっていたのが印象的でした。成功体験を積み重ねていったことで、大夢くんは少しずつ自信をつかんでいったのだと思います。(書籍より抜粋)

 

そして、通っていた療育センターの先生にこう言われます。

「お母さん、これは大成功例ですよ!大夢くんは大成功。滅多にこんなことないですよ」「大夢くんは秋高に行って、それから東大を目指した方が良いと、私はそう思いますよ」

 

子どものありのままを、抱きしめよう

 大夢くんはその後も順調に成績を伸ばし、紆余曲折しながらも秋高へ、そして東大の大学院へ進路をすすめます。

 

 子どもというのは大夢に限らず皆、ダイヤモンドの原石なんだと、私は思います。私を悩ませ続けたあの日々は、きっとあの子のゴツゴツ、ザラザラな原石の時代だったんだと。そして、わが子を信じて、諦めることなく、そのゴツゴツ、ザラザラを磨き続けたら、どんな子でもいつかはキラキラと眩い光を放つに違いないと確信しています。

 

 私は決して教育や福祉、ましてや医療の専門家でもありません。

 

 それでもシングルマザーの私と、地元で初の「発達障害児」と診断を受けた長男・大夢との日々を思い起こし、したためることで、ほんの少しでもいま、子育ての悩みの渦中にある人たちの力になれたら、そう思っています。 (書籍より抜粋)

 

お子さんの発達障害との向き合い方で悩まれている方へ、1つの家族の物語として参考にしたいオススメの1冊です。

 

「発達障害で生まれてくれてありがとう シングルマザーがわが子を東大に入れるまで」

https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334951832

著者:菊地ユキ

出版社:光文社

2020年8月19日発売

 

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