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ヘルプマークの使い方やもらえる場所について紹介。

ヘルプマークは自閉症やADHDも対象?意味やもらい方、使い方など説明します。

2021.06.14

 みなさんは「ヘルプマーク」を見かけたことはありますか。

 

 ヘルプマークとは、見た目では分かりにくい困難さがあり、配慮が必要な場合がある人のためのマークです。ヘルプマークをつけることで、電車やバスの優先座席に座っていても嫌な視線を受けることが減ったり、困りごとがあった際に支援や配慮を受けやすくなったりします。

 

街中でも少しずつ目にする機会が増えたヘルプマークですが、発達障害などで周りに理解してもらいにくい課題がある方も利用することができ、活用することで様々な場面で役立つことがあります。

 

ここではヘルプマークをつける対象者、もらえる場所、見かけた際の対応の仕方、活用方法について詳しく紹介していきます。

 

ヘルプマークの対象者

 ヘルプマークの使用の対象には病気や疾患・障害などの決まった基準はありません。

手助けや配慮が必要な人であれば誰でも使用できます。

 

自閉症やADHDなど見た目ではわかりにくい困難さがある人も使用ができ、声に出さなくても手助けや配慮を必要としていることを周囲に伝えることができます。

 

ヘルプマークがもらえる場所と入手方法

 ヘルプマークは主に、役所の障害福祉窓口や障害者福祉センター、地下鉄の駅などで配布されています。お住まいの自治体が導入していない場合がありますので、事前の確認が必要です。

 

東京都では以下の場所でもらうことができます。

・都営地下鉄各駅(押上駅、目黒駅、白金台駅、白金高輪駅、新宿線新宿駅を除く)

・都営バス各営業所

・都電荒川電車営業所

・日暮里・舎人ライナー(日暮里駅、西日暮里駅)

・ゆりかもめ(新橋駅、豊洲駅)

・多摩モノレール(多摩センター駅、中央大学・明星大学駅、高幡不動駅、立川南駅、立川北駅、玉川上水駅、上北台駅)

・東京都心身障害者福祉センター

・都立病院

・公益財団法人東京都保健医療公社の病院等

(※2021.6月確認)

 

 ヘルプマークはお住いの自治体の配布場所で受け取る必要があります。配布場所によって申請書が必要な場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。

 

また郵送での配布を受け付けている自治体もあるので、もらいに行くことが難しい場合は郵送でのやりとりを行っているか確認をしましょう。

 

ヘルプマークは席を譲るだけではない?見かけた際の対応例

・電車で見かけたら

 ヘルプマークをつけている人の中には不安定な電車内では立っていることが難しかったり、疲れやすい方もいます。もし電車内でヘルプマークをつけている人を見かけたら、「座りますか?」など座席を必要としているか確認するために声かけをすると良いでしょう。

 

 また、優先座席に座っている方がヘルプマークをつけていた場合、立っていることが困難な病気や障害などがある可能性があります。たとえ元気そうに見えても「なぜ座っているのか」と責め立てたり注意をしないようにお願いします。

 

・体調が悪そうな方がつけていたら

 まずは声をかけ、会話が困難な様子であれば、ヘルプマークの裏面を確認させてもらいましょう。てんかんや発作が起こりやすい場合は、起こった際の援助方法が書かれていることがあります。

 

・困った行動をしている・困った様子の方がつけていたら

 まずは声をかけ、会話が困難な様子であれば、ヘルプマークの裏側を確認させてもらいましょう。

 

自閉症などの障害・特性がある場合は、大きな音や強い光などの刺激、電車が遅延したり通学路が通行止めになっていたりするなどのハプニングで、パニックになってしまうことがあります。パニックになる状況や、パニックの出方は人それぞれですし、それをコントロールするための対処法も様々です。

例えば、静かな環境で過ごす、数字を10数えるなど、決まった対処法がある場合は記載されている場合があります。

 

 また、感情の切り替え・行動の切り替えが難しい方も中にはいらっしゃいます。たとえばずっと同じ場所でくるくる回っていたり、ずっと同じ遊びをしていて帰る様子がなかったり、お店の商品や特定の物をずっと触っていたりする場合があります。そういった場合もまずは声をかけ、会話が困難な様子であれば、ヘルプマークの裏側を確認させてもらうと良いでしょう。

 

ヘルプマークの使い方

 ヘルプマークは、上記で紹介したような対応を期待することができるマークです。

 

何かあった際に会話が困難になることが予想できる場合、裏面の記載欄を活用することをおすすめします。

記載する内容としては、特性や症状、お願いしたい対処法、緊急時の連絡先など、何も分からない人が援助をするために必要な情報を記載しておくと良いでしょう。

 

 1人で登園できるようになった、お友達と遊びに行った、突然パニックになってしまったら・・・など特性があるお子さんは心配事が尽きないものですが、ヘルプマークがあればもしかしたら周りが助けてくれることがあるかもしれません。

 

ヘルプマークをつけることで周りの目が気になる場合は、不安感が強い時期だけ、パニックが起こりやすい状況の時だけなど、必要に応じて鞄につけるようにすることもできます。

 

特に1人で行動する機会を作る・増やしていくタイミングがある方は、一度利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

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