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小学校の子どもたち。全ての子どもが教育を受けられる様子。

小学校での差別解消を!合理的配慮とは①

2017.04.10

平成28年4月1日に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」で合理的配慮の提供が義務化され1年が経ちました。
今回は合理的配慮とは何か、というお話をし、次回は公立学校で合理的配慮をリクエストするにはどうしたらよいかというお話をします。

合理的配慮とは、障害のある子どもが他の子どもと平等に「教育を受ける権利」を享有・行使することを確保するために、
学校側が必要かつ適当な変更・調整を行うことですが、簡単に言うと、学校で行われている指導・活動にお子さまが参加できるようになり、
またお子さまが学習したことを示すことができるように、学校側が可能な範囲で変更・調整を提供することです。

気をつけなければいけないことは、これは学校側が指導のレベル、指導の内容、また成績を定める基準を変更・調整することではありません。

例えば、LD・ADHD、自閉症等の発達障害を持つお子さまは、口頭指示の理解・記憶保持が苦手であるため、
口頭による指導だけでなく、板書、メモ等によって指示を受けることを実施してもらったり、
また字を書くことが苦手なことも多いため、板書自体のコピーをもらう、板書をカメラで撮影するなどを
許可してもらったりすることが合理的配慮に含まれます。

書字が苦手なお子さんも大変多く、作文や日記の宿題が出された場合は、
宿題の提出期限の延長、書字の代わりに口頭発表することにより提出を認めてもらうことも、合理的配慮に含まれます。

発達障害療育研究所

スタジオそらに所属する言語学博士、言語聴覚士、臨床心理士など、様々な分野の専門家が集まる研究所です。発達障害を中心に、関連の情報を分かりやすく解説します。

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