
発達障害とは?種類や特徴、二次障害などを解説
2023.07.10「幼稚園での様子を見てると、なんだかちょっとうちの子、特徴的かも。もしかして、発達障害かしら?」「発達障害について調べていたら、自分も結構当てはまる…。私って、発達障害?」そんな声を耳にすることがありますし、皆さんご自身も、そのように感じたことがあるかもしれません。
発達障害とは
発達障害とは、発達期の18歳までにみられる脳の機能障害です。「病気」とは異なり、「治る」ようなものではありません。
一方、「障害」とされていても、その特性や特徴自体が必ずしもネガティブなものとも限りません。作業の1つ1つが丁寧であったり、物事を正確に理解しようとしたり、一般よりも詳しく膨大な知識を有したりする特徴をもつ場合もあります。注意が必要なのは、これらの得意な能力と、苦手な能力との差が大きいために、本人や周りの方が混乱したり、困ったりしてしまう可能性が出てくる場合です。
発達障害の種類と特徴
発達障害の中で特に注目されやすいものには、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder; ASD)、限局性学習障害(Specific Learning Disorder; SLD)、注意欠如多動性障害(Attention Deficit/Hyperactivity Disorder; ADHD)などがあります。知的障害は、発達障害には含まれません。そのため、発達障害と知的障害をあわせもつ方もいらっしゃいます。(知的障害に関してはこちらを確認ください)
お子さんやご自身がどの発達障害にあてはまるか、あるいはあてはまらないのかを知るためには、医師の診断が必要です。
それぞれの障害の特性には、対人関係やコミュニケーションの困難さ、読み書きや計算といった特定の分野に関する理解および習得の困難さ、注意集中の困難さ、運動や手先の不器用さなどの特性があります。
同じ診断名がついても、特徴が同じとは限りません。したがって、1人1人の特徴を丁寧に理解することが、支援の第一歩となるでしょう。
大人も発達障害になる?
近年、「大人の発達障害」という言葉を目にする機会が増えましたが、「大人になってから急に発達障害になった」ということはありません。実際には、学齢期にはあまり顕著ではなかった発達障害の特徴が、社会に出てから目立つようになり、診断を受けた、というような様子が実態でしょう。
「部下をもって指示をださなければならない状況に直面して混乱した」「コミュニティが広がり、相手にあわせて行動することを求められることが増えた」などの変化が、発達障害の特徴が現れる契機となることがあるようです。
発達障害における二次障害
発達障害自体は治るものではない一方で、病気のように「どんどん悪くなる」というような性質のものではありません。
しかし、発達障害かどうかに限らず、人は一般に、環境の変化や状況の変化でストレスを感じたり、調子を崩したりしてしまうことがあります。そのうえで、特に発達障害の方は、障害の特性を周囲から理解されにくかったり、得意な部分は人並み以上にできてしまうために、怠けていると評価されたりしてしまうこともあります。このような背景から、多くの叱責体験や失敗体験が増える可能性があり、「どうせできない」など自己を否定的に捉えてしまったり過度に落ち込んでしまったり、重篤な場合は不登校やひきこもり、抑うつや不安などの精神疾患を発症する「二次障害」につながることも指摘されています。
このような問題の発生を防いだり、障害特性に起因するような苦手さを軽減したり、もともと持っている力をさらに高めたりすることで、「できた!」という経験を蓄積し、自己肯定感を養うことが重要だと考えられています。そのために、早期療育という考え方が広まっています。
まとめ
発達障害の主な特徴やその背景について紹介しました。ASD、SLD(LD)、ADHDなどのそれぞれの詳しい特徴については、別のコラムで紹介しています。
(ASDについて詳しくはこちらを確認ください)
(SLD/LDについて詳しくはこちらを確認ください)
(ADHDについて詳しくはこちらを確認ください)
また、診断名にとらわれ過ぎず、具体的な行動的特徴で理解することも支援において重要となります。お子さんの様子が気になる場合には、まずは医師や地域の保健センター、子育て支援センター、あるいは発達障害者支援センターや児童発達支援センターなどの機関に相談してみるとよいでしょう。地域によっては、電話相談を受け付けているところもありますので、まずは近くにどのような機関があるか、確認してみるとよいでしょう。