お問い合わせ 入会案内
特集
ヘルプマークは見た目では分からない障害があり、それを知らせる表示・マーク

発達障害や特性がある方の日常生活をサポートするアイテム6選

2022.08.08

 発達障害や特性がある方は、日常生活の様々な場面で困りごとや不快感を感じている場合があります。例えば聴覚過敏があり、周囲の音が全て同じ音量に聞こえてしまったり、大きな音や特定の音に対して刺すような不快感を感じたりするようであれば、外出先で人との会話が難しくなったり、短時間でも不快感が我慢できなかったりする場合があります。

 

特性の中には、サポートグッズを取り入れることでその困りごとを解消・軽減できるものもいくつかありますので、比較的取り入れやすく、「役だった!」と好評のものを6つご紹介します。

 

見た目では分かりにくい困難さを伝えるヘルプマーク

 ヘルプマークとは、見た目では分かりにくい困難さがあり、配慮が必要な場合がある人のためのマークです。もちろん発達障害やその疑いのあるお子さんが付けることも可能です。

 

 電車やスーパーなど、街中で目立つ行動を取ってしまう場合には周囲から注目を受けてしまう場合がありますが、ヘルプマークをつけているだけで「何か事情がある」ということを知らせることができる可能性があります。

 

ヘルプマークのもらい方や使い方についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

 

周囲の音を調整するイヤーマフ、耳栓、ノイズキャンセリング

 主に聴覚過敏のあるお子さまは、日常の様々な音に不快感を感じている場合があります。お子さんが不快に感じている音がどの程度の音なのかによって選択する必要がありますが、イヤーマフ、耳栓、ノイズキャンセリング機能のあるイヤホンなどを活用することで不快感を軽減できる可能性があります。

 

完全に音を遮断してしまうものもありますが、周囲の音や声が全く聞こえなくなる可能性もあるため使用する際は危険がないか注意が必要です。

 

様々な光を調整する眼鏡、コンタクト

 日常生活を送る上で太陽光、照明、ブルーライトなど、様々な光を浴びますが、主に視覚過敏があるお子さまはそれら(もしくは特定)の光に不快感を感じている場合があります。お子さんがどのような光を不快に感じているのかによって選択する必要がありますが、サングラスや遮光眼鏡、虹彩付きソフトコンタクト、ブルーライトカットレンズなどで不快感を軽減できる可能性があります。

 

様々な視覚刺激をカットする視野を狭くする眼鏡

 目の前のことに集中したいのに、見える様々な物に注意がそれてしまう場合には、視界を狭くするというのも1つの手段です。眼鏡の左右部分の視界を遮ることで、目の前のことに集中しやすく、注意のそれやすさを軽減できる可能性があります。

 

本やプリントなど、読んでいるところを明確にするリーディングルーペ

 読字に困難さがあるお子さまの中には、どこを読んでいたか分からなくなってしまったり、行間の狭さから読みにくさを感じ疲れやすかったりする場合があります。注目したい1行のみに色付けをすることができるリーディングルーペを使うことで、その部分だけに集中でき、間違いや疲れを軽減できる可能性があります。

 

苦手な香りを遮断するマスク

 日常生活を送るうえで食べ物の臭い、人混みの臭い、タバコの臭いなど、様々な臭いを感じますが、主に嗅覚過敏のあるお子さまはそれら(もしくは特定)の臭いに不快感を感じている場合があります。臭いで不快感を感じる時はマスクをつけるなどして、臭いをカットすることで不快感を軽減できる可能性があります。マスクをつけていても臭いが気になる場合は、マスクに好みの香りをつけるなどすると、より一層苦手な香りから逃れやすくなるかもしれません。

 

まとめ

 発達障害や発達が気になる方の特性は人それぞれです。その特性に対する効果的な対処法やサポートアイテムを子どものうちから取り入れることで、その子どもの困り感や疲労感を感じる回数を減らすことができるかもしれません。

 

困り感や疲労感から癇癪を起こしてしまう場合には、癇癪が減ることで怒られる回数も減り、自己肯定感の低下を抑える効果があるかもしれません。

 

お子さんの生活に困り感があり、有効かもしれないアイテムがあれば、ぜひ色々試してみてくださいね。

 

発達障害療育研究所

スタジオそらに所属する言語学博士、言語聴覚士、臨床心理士など、様々な分野の専門家が集まる研究所です。発達障害を中心に、関連の情報を分かりやすく解説します。

著者について見る >